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長靴をはいた猫ーtroisー/ペン・水彩customsize

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-un-

「王さま、これはわたくしの主人のカラバ候爵(これは猫が自分の主人に勝手につけた名前です)に言いつけられまして、王さまに献上するために持ってまいりました森の兎でございます。」
「帰ったらご主人に伝えてほしい」と王さまは答えました、「わたしの感謝の気持ちをな。わたしは嬉しく思っておるぞ。」


-deux-

「もしもわたしの言う通りにしていれば、あなたに運が向いてきますよ。ただ川の中につかってりゃいいんです。」(略)
猫は馬車のそばに近づいて、王さまにこう言いまし
た、「じつは主人が川にはまってるあいだ、泥棒どもがやってまいりまして、自分は大声をはりあげて『 泥棒!泥棒!』と叫んだのですけれども、とうとう主人の着ているものを持って行かれてしまいました」と。


-trois-

「とても無理だって?まあ、見ているがいい。」こう言うと同時に、人喰い鬼は、一匹の二十日鼠に姿を変えて、床の上を走りまわりはじめました。猫はそれを見るが早いか、たちまち飛びかかって、食べてしまいました。...(略)...

候爵が大した財産家だということも分かったので、王さまは、五、六ぱいお酒を飲んでから、こう言うのでした。「いかがでしょう、候爵さん、あなたさえよろしかったら、わたしの婿になってはくださらんか。」
そして、その日のうちに、お姫さまと結婚なさいました。猫も、立派な貴族になって、もう自分の気晴らしのためにしか鼠を追いまわさないようになりましたとさ。

(著 シャルル・ペロー、訳 澁澤龍彦『 長靴をはいた猫』(1973年)より引用)


《長靴をはいた猫》のお話はとてもコミカルで面白いですよね。粉挽き屋の三男がもらった遺産が「猫」であり、その猫が三男を「カラバ候爵」としてマネジメントしてききます。猫の話術・振る舞い・機転は人喰い鬼の領地と城を名実共に粉挽きの三男のものとし、王のみならず世界一美しい王女の心までを動かしました。
こんな猫がいたら、一家に一匹ほしいところですね。

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